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東大合格者が続出する一流校が海外にあった

 

世界トップクラスの大学に続々入学

AICは、2003年にニュージーランドの最大都市であるオークランドに設立された。ニュージーランドのほか、日本や韓国、ベトナムなど世界14カ国から選ばれた約300人の生徒が学んでいる。

ニュージーランドといえば、雄大な自然やアウトドアスポーツが盛んだというイメージが強いだろう。だが、こうした印象とは異なり、私が在学していた当時のAICはダウンタウン地区にあり、校庭すらなかった。6階建ての校舎には、寮も併設されていた。よほどのことがない限り、私自身がこの校舎を出ることはなかったが、生徒たちは放課後によく、ジェラートを食べにクイーンストリートに出掛けたり、勉強をしに市立図書館に行ったりしていた。
その後AICは2012年に、郊外のブロックハウス・ベイにある新校舎に移転し、学生生活はより緑に囲まれたものとなった。しかしそれでも、他校と比べると、校庭がかなり狭いことは疑いようもない。

校庭の広さはともかく、AICがニュージーランドでも注目されている一つの理由は、その進学先にある。2015年度を例に取ってみると、米ハーバード大学に1人、米マサチューセッツ工科大学 (MIT) に1人、米ペンシルベニア大学に3人、英オックスフォード大学には4人が合格。実に世界ランキング50以内の大学にのべ324人が合格しているのだ。
中でも、興味深いのが東大合格者の多さである。設立当初はたった一人だったのが、冒頭に書いたように2015年度は24人が合格した。世界の一流大学校に卒業生を大量に送り込むAICの強みとは一体何だろうか。

AICの最大の特徴は「世界トップレベルの大学への進学を目指したカリキュラム作りに力を入れているだけでなく、より高度な教育機関やグローバル社会の中でも活躍し、責任感のある地位を得られるような機会を提供している」ことにある。実際、生徒は学校から「視野を広く、目標を高く持ち、自身にとって最高の大学について考える」ように促される。
 

成績がいいだけでは目立てない

カリキュラムに関して言えば、AICは世界共通の大学入試につながる国際的な教育プログラム「国際バカロレア(IB)プログラム」を採用している。学校にはIBのカリキュラムを教えられる専門教員がおり、学校のあらゆる資源はこのカリキュラムを遂行するために費やされている。

AICではCritical Thinking(批判的思考)、Lateral Thinking(水平的思考)、リーダーシップを養う教育を重視。たとえば高校1年次に独立戦争後の米国について学んだ後、生徒を4人一組にし、「白人の新移民」「原住民の子ども」「奴隷」「米国大統領」を役割を与え、演じさせる。その際、それぞれの立場や価値観、文化的背景を確認した上で、自分の主観に基づいて演じ、そこから色々な議論を展開することが求められる。これにより、単に歴史的事実を学ぶだけではなく、「なぜ…だったのか」「どのように…だったのか」など、その理由や背景を考える癖がつくようになるわけだ。

一方、生徒の視点から言うと、AICは世界の一流校への進学を見据えた学校だった。
IBで満点(45点)を取ったフィリップ・チャンさんは、「周囲の生徒はみんな(世界)上位の大学への進学に非常に意欲的で熱心だった」と振り返る。また、東大PEAKの学生の一人、スアン・チュオン・チンさんは、「AICは、生徒それぞれの限界に実際に挑戦させるという点において特別な学校だ。一人一人が秀でていることを求められる環境の中にいると、人並みでいることができなくなる」と話す。

自分の経験を振り返って見ても、AICはとても競争が厳しい学校だった。生徒のほとんどが大きな目標を持ち、自発的。全員が賢いので「良い成績をとる」だけでは不十分で、授業にも積極的に参加することが求められた。

典型的なアジア人学生である私は、授業中ではなく授業後に質問する環境に慣れており、AICでの最初の学期に「努力評定」で悪い成績を取ってしまった。私が授業に関心を持っておらず、内容を理解していないと判断されたからだ。

以後、私は各授業で最低一回は質問することを自分に課し、最終的にはクラスの議論により積極的に参加する生徒になっていた。AIC卒業時には、最初の学期を除く全ての授業の努力評定でAを獲得したので、継続的な努力を称える賞をもらうことができた。

多くの生徒は課外活動においても優秀だった。たとえばニュージーランド代表チームでゴルフをプレーした生徒もいれば、数学オリンピックチームでメダルを獲得した生徒もいた。音楽活動に力を入れていた、ベトナム出身の留学生は、Protégé 国際音楽大会で優勝し、ニューヨークのカーネギーホールでの演奏機会を得た。
 

学生には不満もある?

こうした環境に身を起き続けるのは正直、プレッシャーとの闘いだった。留学生である私は言葉の壁を乗り越えるだけでなく、一人で海外で学ぶという孤独感にも打ち勝たなければならない。ネイティブスピーカーと肩を並べるために、人の2倍の努力をしなければならない、とつねに感じていた。それでも、AICへの留学は、自分の視野を広げ、新しい世界への扉を開くという意味で、その後の人生が変わるすばらしい経験だった。

IBや「アドバンスド・プレイスメント(Advanced Placement=AP)、「Aレベル(A-Level)」など、国際的カリキュラムを採用する学校はニュージーランドに限らず、世界的に増えてきている。こうした国際的カリキュラムの利点は、トップクラスの大学入学にとってより有利だということだ。

一方、多くの学校が大学ランキングの重要性を強調し過ぎている、と感じている生徒も少なからずいる。PEAKのチンさんはこう話す。「大学で何を体験できるのかという観点から、自分に適した大学を見つけることの方が大切。たとえば東大は、ランキングが同程度の大学と比べて教育の質、研究ともに優れている。ランキングがいかに大学の質を完璧に反映していないかを示す例はこれだけではない」。

とはいえ、学生が「ぬるま湯」から抜けだし、新たな挑戦を求めることはやはり重要だ。AICの柴田氏は、日本に住む学生に対して「居心地のいい日本に住むのではなく、海外に出るべき」と促す。実際、世界の経済や社会が大きく動く中で、世界的な問題を解決したり、イノベーションを起こせるグローバルリーダーの必要性は高まっている。私たちのような若い世代が自分を試すために世界に出ることは、ますます重要になっているのではないだろうか。

張婉 瑜 :東京大学2年生
(東洋経済ONLINE2015年08月04日より)

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